一般個人のみなさまへ
介護と居住のリテラシー(情報活用能力)を
正直なところ、日本の制度や仕組みは「わざとそうしているのか?」というぐらい理解困難です。難しすぎる。ややこしすぎる。おかしな日本語を使う(笑)。
しかし、「難しい」「わからない」で放っておくことは、今の世の中は危険です。誰か親切な人が教えてくれるかもしれませんが、その人は信用できる人で、専門に学んだ人でしょうか? 「テレビや雑誌で見たから」と、「知ってるつもり」で話す方もたくさんいます。いえ、専門家でもバイアス(偏向)がかかっている場合もあります。もう誰を信用したらいいのかわからない時代です。情報は一カ所からだけでなく、複数のできるだけ専門に勉強(仕事)している人から仕入れて、最終的には複数の情報ソースから自分で必要なものを組み合わせて判断することが良いと思います。
私自身も、1つの情報からでなく複数の出所から確認するようにしています。特にネット時代はお気軽な無責任な、しかも古い情報が氾濫しています。私自身の情報もあまりアテにしないでいただきたい(笑)。
よく聞かれるのは「どこで情報もらえますか」ということ。セミナーにお越しくださる方も年代的に「インターネットは使えません」という方もまだまだ多いです。ネットは一次情報で利用することは良いのですが、それだけを信用しないほうがいいでしょう。役立つのは、まずは自治体が出している情報です。特に介護保険や住んでいる地域の施設情報は、良い悪いという項目はないものの、基本的な正しい(たぶん)情報が掲載されています(いえ、時々間違いやかなり古い情報もあります・苦)。私もよく区役所にいって、立派な冊子をタダでもらってきています。これがとても役立つ。公的な情報をベースにして、そこから情報源を広げて整合性があるか、おかしな部分がないか、確認していきます。
たとえば、私の仕事でも多くを占める高齢者住宅は、現場の営業担当が実はよくわかっていないケースも散見されます。「えっ?!それは正しくない」と明らかに言えることでも、お客様に伝えている場合があります。もう、いったい専門家って誰のこと?と言いたくなりますが、私自身も長年のお付き合いでよくわかっている人からのアドバイス以外は、あまり聞かないことにしています。(それでも最終判断はやはり自分です)