一般個人のみなさまへ
はじめに
当サイトにお越しいただきありがとうございます。
このページは、高齢期の住み替えをご検討中のシニア世代の方々、もしくは将来の老後設計を考えているプレシニア世代の方々を対象としてまとめてみたいと思います。
個人的な視点もあるかと思いますので、その点は「ひとつの考え方」として捉えて頂ければ幸いです。「高齢期の住まい選び」については、講師をさせて頂いているセミナーや講座・勉強会に参加いただくのが一番すんなりと頭に入ると思うのですが、会場にお越し頂けない方々も多くいらっしゃるので、サイト上にまとめてみます。
約20年を振り返ってみて思うこと
まずは簡単に私自身の活動を振り返ってみます
1990年代後半から、経営コンサルティンググループ企業のシニア部門で、高齢者を顧客にもつ金融機関や介護事業者の業務に携わり、高齢期の暮らしに関わることになりました。介護保険施行前ですし、まだ一般企業では、「介護」や「高齢者」にそれほど関心が高くない時代でしたので、その後の変化には目を見張るばかりです。
当時、民間の施設というと有料老人ホームで、まだ全国に400ヶ所前後の時期でした。今のように介護保険がなかったので、事業者も入居者もまったくのプライベート資金によるサービスの時代です。入居者の負担も大きいですが、事業者の経営も決して「儲かる事業」ではなかったと思います。
90年代後半、ある有料老人ホームでお仕事させて頂く機会があり、創立者の方から多くを学ばせていただきました。高齢期の居住問題に目覚めた(笑)きっかけです。それを機に、本当に多くの施設を視察することができました。600ヶ所ぐらいまでは数えていたのですが、その後カウントしていませんが、800ヶ所近くは伺ったのではないかと思っています。有料老人ホームを中心に、高齢者住宅、認知症グループホーム、特養ホーム、老健、療養病院、ケアハウス、etc…、多種多様な施設にお伺いしました。
はじめて海外の高齢者施設視察に行ったのは、1999年のアメリカでした。その後、10数ヶ国に渡り、複数回訪れた国もありますが、欧米・アジア圏・オセアニア圏など、その地域独特の制度や仕組み、そして人々の考え方に触れることができ、自分にとって大きな財産となりました。日本の良いところ、良くないところ、あらためて外から見るからこそ、わかることにも気づきました。今でも定期的に海外視察に行き、新しい取り組みを学んでいます。
また、2003年頃から10年近く東京都の福祉サービス第三者評価員をしましたので、普段の視察では行わない視点での見方も身に付きました。現場に学ぶことは、今でも一番大切なことだと思っていますし、今後もそれは変わりません。良いことも良くないことも「現場ありき」です。
20年近く「仕事」として、ときには「個人的関心」として、高齢者の住まいに携わってきました。仕事で出会う方には「高齢者住宅オタクです」と自己紹介していますが(笑)、プライベートの旅行でもついつい高齢者住宅を見かけると、ふらふらと近寄ってしまい、図々しく見学させてもらうこともあります。
そして、20年前に比べその変化には驚愕します。大変な世の中になったと、つくづく思うのです。この仕事をはじめたときはまだ30代前半でした。時間の経過にともない「老後」は他人事ではなく、しっかりと自分自身のことになってきたのです。他人様に話しながら、実は自分も考えねばならないことになっています。
金融機関とお仕事させていただくことも多くありますので、私自身も1級ファイナンシャル・プランナーの資格をとりました。お金の計画も老後には欠かせません。つたない知識ではありますが、自分が学んでいることを少しでも還元していければと思いつつ、いまだに勉学に励んでいる次第です。